読書・読み書き

文字を読むことが脳トレーニングになるということは、多くの人が知っていることかもしれません。
では、一体どうして本や新聞を読むと脳が活性するのでしょうか?
また、読むだけでなく手紙をかいたり、何かを忘れないようにメモを取るということが認知症予防に良いと言われている理由とは?

そんな、文字と脳機能の関係を調べてみました。
文字を読むということ
本を読むことは子供の頃から学校でも推奨されてきましたよね。
それは、本を読むことで脳機能が発達して情緒が育まれるという研究結果があるだけでなく、文章の読解力が無ければ他教科の学習にも差支えが出てくるからだったのだそうです。
これと同じことが認知症予防においても当てはまると言われていました。
日常的に本を読んでいる人と活字に触れることが少ない人とでは、60歳を過ぎるころに大脳の活動に違いが出ているそうです。

では、日常的に本を読むとはどういうことで、またどのような効果があるのでしょう。
- 1日10分間の読書
-
毎日ほんの10分程度の読書をする人は、まったく本を読まない人より同じストレス状況に身を置いても受けるダメージは70%近くも少ないという報告がありました。
- 孤独感の軽減
-
本の世界に没頭することで疑似体験ができるので、人は孤独を感じることが少なくなるそうです。
孤独感は脳機能を低下させる精神状態のひとつに当てはまるので、実際に1人暮らしかどうかよりも孤独を感じるか感じていないかの方が重要となるわけですよね。
- 想像力で大脳がフル活動
-
文章に書いてあることを理解するために大脳の各分野では、様々な情報処理が行われています。
そこに書かれている風景を3Dで想像したり、風や温度を感じ、味や香り、また対人関係で生じる感情の機微を再生して人は文章を理解していると言うのです。
- 文字の認識
-
文字は学習しなければ覚えることができない高次元のものです。
たとえば、学んだことのない国の文字を見るとそれはただの図形のようなものにしか見えませんよね。このように脳が文字の形を認識して、その音を繋ぎ合わせ意味を理解するという反応は脳機能を活性化させる作業になるわけです。
- 音読のススメ
-
新聞など毎日違う文章を、声に出して音読することは有効な脳トレになることが報告されています。
時間にして10分程度を目安に、今日からできる認知症予防として音読を始めることをお奨めします。
文字を書くということ

今ではインターネット頼りの生活になっているので、日常で文字を手書きするという機会が減ってきたと言われていますよね。
実際に市役所などで、用紙に記入するような状況下で簡単な漢字さえ書けなくなっていることがありませんか?
パソコンやタブレット端末では、文字を書くことで使われるはずの脳機能の半分近くが使われないのだそうです。
だから、いわゆる筆不精な人でもLINEやメールでは文章が作れるわけだったんですね。
そう考えると生活の中の文字をすべて画面の中に閉じ込めてしまうよりは、せめてメモ書き程度は自分の手で書き続けていきたいですよね。

このように文字を書くということは記憶と運動、そして文章を作る想像や文字配列を整える予測や判断など脳の各分野を使うことになります。
様々な予防方法

あなたは健康に生きるために特に気にして毎日やっていることはありますか?脳は日々の刺激によって活性化されるのです!