ぬり絵・アート

ぬり絵が認知症の予防に効果的だということが、2015年の夏に放送された「認知症徹底予防スペシャル第3弾」(テレビ東京)というテレビ番組でも紹介されました。
それ以前からも脳科学の世界では、ぬり絵が脳に与える影響は大きいということが言われていたのだそうです。
実際に研究結果としても発表され、医学的にも実証済みだということが分かりました。

また、ぬり絵だけでなくアート全般にも脳機能を活性化させることが期待できると言われています。
大人のぬり絵が流行っている理由
その昔、ぬり絵は子供の遊びでした。
さらに、ぬり絵を通して未熟な脳や精神の情操教育に役立つ教材としても使われていました。
そこに着目して、大人の脳でも子供と同じような効果が得られるのではないかと研究が始まったそうなのです。
また、認知症予防という発想とはまったく別にある出版社が「大人のぬり絵」という本を発売したところ、当初の予想を上回る売れ行きがあり現在も再版を繰り返して、その種類も豊富となっているのが現状です。
では、一体どうしてそんなにぬり絵に人気が集まったのでしょう?
- ぬり絵をする事で実感する効果
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ストレス発散
カラフルな色を選ぶ楽しさ
オリジナリティー
達成感
- これらが脳に与える影響
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ものの形を認識する後頭葉が活性。
記憶をよみがえらせて比較する側頭葉が活性。
全体像を把握する頭頂葉が活性。
色を選択して計画を立て、手を動かす前頭葉が活性。

つまり、ぬり絵をすると脳全体の機能をバランスよく使うことになるので、効果的な認知症予防が可能になるというわけですね。
また、実際に特殊な脳波検査をしたところ、ぬり絵を始めた脳はそれ以前の脳に比べると活発に動いていることを示す数値が、脳全体に脳波として現れたという検証画像もありました。
アートで認知症予防
「臨床美術」というメソッドがあるのをご存知でしょうか?
アートと言うとほとんどの人は受け身に捉えて観賞するものという認識に留まりがちですが、才能があるかどうかに関係なく自分が参加することで認知症の進行を遅らせたり予防しようというものです。
ぬり絵も実はそのひとつで、アートという独創的な創造活動は脳機能を全体的に活性化するのに大いに役立ち、今後の成果にも期待が寄せられていました。
また、アートにより心の開放ができることから脳機能だけでなく、精神分野でも有効であることが期待され社会的にも認知されつつあります。
興味があることはどれですか?
水彩画や油絵など、筆と絵具を使って絵を描く。
コンデジや一眼レフカメラを使って写真を撮る。
土をこねて焼き物で食器などを作る。
デッサンを取りながら彫刻をする。
セーターやブランケットなどを編む。
いつもおしゃれにネイルアートを楽しむ。
作詞や俳句を詠む。
作曲して演奏する。

このように「この世にひとつだけのもの」を自分の感性で作り出すことは、脳にとっては大変有意義な刺激となるのです。
様々な予防方法

あなたは健康に生きるために特に気にして毎日やっていることはありますか?脳は日々の刺激によって活性化されるのです!