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孫と遊ぶ認知症ケア

転倒した庭先のイメージ画像

73歳 女性

年を取ると足腰が弱くなり、それが転倒に繋がるのだとテレビでもよくやっていたので、毎日の散歩は欠かさず続けていました。

距離はさほどではないのですが、時間にすると1時間くらいはブラブラ景色や家並みを眺めながら歩いていました。

そんな私が若い頃を除いて、初めて転んだのが1年半くらい前のこと。
家の庭先で植木の枝を剪定していた時に樹木の根に躓いて転んでしまいました。

幸い擦り傷だけで大きな怪我もなく、同居している息子夫婦と「不幸中の幸いで良かったね」と笑いながら話していたことを覚えています。

その数日後、姉が電話をしてきて世間話のついでのように「この前、転んじゃったのよ」と私が言うと、姉は「大事にならなくて良かったけど、転倒は二度目が怖いって言うから気を付けなさいよ」と真剣に言われました

姉も心配して言ってくれたのでしょうが、その一言が胸に刺さって「今度また転んでしまったらもうダメなんだ」と考えると怖くて怖くて玄関から先へ出られなくなってしまったのです。

戸口から見渡しただけでも玄関先の段差やアスファルトの道路など、それらが全部凶器に見えてきてしまうのです。

そんな風にして家から出られなくなった私は、特にやることもないので1日中ボーっとテレビを見るか、うつらうつらと昼寝をして1日を過ごしていました。

嫁が私に向かって「たまには外の空気でも吸ってきたらどうです」などと言ってくると、まるで早く転んでしまえと言われているようで無性に腹立だしく感じイライラしたものです。

その内、自分の物が自分の回りからどんどん無くなっていることに気付き、不安で堪らず110番に電話したこともありました。

そのことがきっかけで、息子と姉に説得され神経内科を受診したんです。

結果は「軽度認知障害」だということが分かり、今の生活をしていると5年後には本当の認知症になる可能性が高いのだと説明を受けました

その時は「まさか自分が」と信じられなかったのですが、嫁の善意を悪意に受け取ったり、家族に相談もせずに警察を呼んだりなど、考えてみれば自分らしくないことをしていたんですよね。

認知症が進むとどうなるかを先生から話してもらい、同時にまだ今の段階ならば十分予防ができることも教えてもらいました

家族に「実はこういうわけで外に出るのが怖いのだ」と打ち明けると、嫁から「そうかあ、怖いのに無理して出る必要はないんじゃない?家の中でできることを考えましょうよ」とニッコリ笑顔で言われた時に、本当に温かい気持ちでいっぱいになりました。

それからは食事の時にココナツオイルやチアシードなど、認知症予防に効果のあるスーパーフードとか言われている食品を嫁があれこれ揃えてくれるので食べたり、家の中でもできる運動をして筋肉を使うようにしています

また、5歳の孫と一緒に折り紙をしたり絵をかいたり、ずっと弾いていなかったピアノを始めたりして3か月が過ぎた頃、病院の定期健診で先生に褒められるくらい脳機能が戻っていたんです!

今はまだ1人では不安で外出はできませんが、友人や家族と一緒なら買い物だけでなく遠くに遊びに行ったり泊りで旅行にも行けるようになりました。

認知症は誰もがなる可能性があるそうですが、私のように予防への取り組みをすれば進行を止めたり改善することのできるものです。

そのためにも早く症状を見極めてくれる周りの人の意見は大切だと思いました。